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NTT Comが「Stella AI for Biz」の提供を開始、月額2000円の法人向け生成AI
2025年6月16日 15:21
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は16日、法人向けサービス「Stella AI for Biz」の提供を開始した。月額料金は1IDあたり2178円。
SUPERNOVAの生成AIサービス「Stella AI」の法人向けサービスとして、中堅、中小企業などへの展開を進めていく。
法人向け限定の機能も
「Stella AI」は、SUPERNOVAの生成AIサービス。複数の最新AIモデルを利用できるため、利用シーンにあわせてAIモデルを選択できるほか、プロンプトを入力するだけでなくテンプレートで入力できる機能や、ほかの人がどのように生成AIを活用しているのかが確認できるワークスペース機能を備えている。また、OfficeツールやGoogle Workspace上で動作する拡張機能「Stella Extension」では、ドキュメントファイルやスプレッドシートの編集や要約、翻訳などで、よりスムーズに生成AIを活用できる。
「Stella AI for Biz」限定の機能として、マニュアルや社内データを独自のナレッジとして生成AIに活用させる「RAG機能」や社内向けのプロンプトテンプレート、RAGデータベースを共有できる「グループ機能」が用意されている。
生成AI導入への課題とNTT Comのソリューション
中堅、中小企業では、人手不足による業務プロセスの改善やDX推進が課題に挙がっており、特に人材確保や生産性向上に課題を感じている中小企業が多い。
一方で、課題解決の一助になるDX推進に対しては、「どうしたらよいかわからない」、「導入しても使いこなせない」、「予算確保が難しい」といった理由でなかなか進んでいないのが現状だという。
今回のサービスである生成AIの業務利用においては、NTT Comの調査で4社に1社が利用またはトライアル中で、今は利用していない55%の企業のなかでも2割程度は今後利用する方向に動いている。それでも「環境の未整備」や「使い方がわからない」などにより生成AIの導入に踏み出せていない。
NTT Comでは、企業の経営、業務課題解決に向けてさまざまなサービスを提案し導入する「ドコモビジネスパッケージ」を展開している。たとえば、快適なWeb会議環境とセキュリティ性能を向上させる「あんしんオフィス通信パック」や運輸業向けの「運航管理パック」などを提供している。パッケージでは運用提案や初期設定、データ整理、既存システムとの連携、定期診断などが含まれている。
今回提供する「Stella AI for Biz」でも、導入から運用までをNTT Comがサポートすることで、中小企業でも導入し、業務改善への高い効果が期待できるようになる。
たとえば、「Stella AI for Biz」を導入後、実際に社員が活用できるよう社内勉強会の開催や、活用するためのテンプレート作成支援、ガイドライン作成支援などを提供。利用方法がわからない場合でもNTT Comによるサポートで、「使いこなせる」に向けて手厚いサポートを提供する。
なお、NTT Comではこのほかにもさまざまな生成AIソリューションを提供している。将来的には、AIエージェントを導入することで、クライアント企業のさまざまな課題の解決や、業務効率の改善を進めていきたいとしている。